電気けいれん療法(ECT)
電気けいれん療法(ECT)とは
電気けいれん療法は、 精神科治療法の一つであり、早急に精神症状を改善させる必要がある場合や、他の治療で十分な効果が得られなかった場合などに行われます。
頭部を電気で刺激することで、脳の中の電気的な神経活動が一過性に起こり、その結果として脳の機能が改善すると考えられています。
全身麻酔を使用して行いますので、眠っている間に治療は終わります。
適応について
①ECTは次のような状況の時に適応があると判断されます。
ECTが適応となる状況
・迅速で確実な臨床症状の改善が必要な場合
(自殺の危険、拒食・低栄養・脱水などによる 身体衰弱、昏迷錯乱・興奮焦燥を伴う重症精神病など)
・他の治療の危険性がECT の危険性よりも高いと判断される場合
他の治療の後に適応となる状況
・十分な薬物療法を行っても、 効果が思うように現れない場合
・薬物で副作用が出やすく、ECT の方が副作用が少ないと考えられる場合
・薬物療法中に精神状態または身体状態が悪化し、迅速かつ確実な治療反応が必要とされる場合
②ECTは、重症のうつ病、双極症、統合失調症に対してもっとも多く行われています。
他の精神疾患でも対象になることがあります。
ECTの適応は①と②を合わせて総合的に判断しています。
治療の流れ
入院治療にて行います。 治療前には各種検査(血液検査、心電図、頭部CT、胸部X線など)を行い、安全に行えるかどうかを評価します。
治療は約10回を1クールとして、週2~3回の頻度で1か月ほどの期間をかけて行います。回数や間隔は、治療効果と出現する副作用によって変わりますので、当初の計画とは違ってくる場合もあります。
副作用や麻酔の危険性について
一般的な副作用は以下の通りです。
・一時的に頭痛、吐き気、筋肉痛がおこることがあります。
・麻酔により、起きた時にもうろう状態になることがあります。
・治療前後のことを思い出しにくくなることがあります。
・その他、重篤な副作用が出現することもあります。死亡率は8〜10万回に1回程度です。
なお、お産の死亡率は2.5~3万回に1回、 全身麻酔の死亡率は10万回に1回以下と言われています。
ご案内
ECTをご希望される方へ
ECTを受けたい、詳しい説明を聞いてみたい、とお考えの方は現在かかっている主治医の先生にご相談ください。
他院に通院されている方は、まずはかかりつけの先生にご相談いただきますようお願い申し上げます。
なお、ECTについては、治療を必要とされる方が多く、ご希望をいただいても、治療開始までにお時間をいただく可能性がございます。
大変心苦しいですが、ご了承いただけますと幸いです。
医療関係者の方へ
紹介をお考えの患者様がおられましたら、医療相談専用ダイヤルへお問い合わせ下さい。